「はぁ〜、今日も会社かぁ・・・」
僕はどこにでもいる
ごく平凡な『ザ・会社員』でした。
妻と子ども2人と一緒に暮らす僕は、大手人材紹介会社に勤める会社員歴12年目の33歳。
どこにでもいるような『ザ・会社員』だ。
朝7時に家を出て、夜23時に帰る平日は、起きている子どもに会うことがない。
(たまに妻に会えないことまである)
帰宅後は、冷めた夕食を温め直して、スポーツニュースでも見ながら食べる毎日。
家事もろくにできない僕は、休日の楽しみもこれと言って特にない。
しいて言うなら、一向に優勝する気配のない阪神タイガースのテレビ中継を観ることぐらい。
そのおかげ(?)で、平日も休日もストレスと戦っていた。
目次
転職させればさせるほど、鳴り止まない!クレーム電話
僕の仕事は転職支援。
今の職場を続けることに悩んでいる方へ、転職先を紹介している。
「転職して良かったです!」
そう初めて言っていただけたときは
「よっしゃ!」と心の中でガッツポーズ。
(あの時は本当に嬉しかったなぁ)
最初はマッチングすることにやりがいを感じていましたが・・・そんなある日。
「転職しない方がよかったです」
無事に転職したと思っていた方から、まさかのクレーム。
「えっ!あれほど喜んでいたのに・・・なんで?」
僕はこの一件で『転職したのに後悔する人がいる』という事実を知ることになりました。
その後もクレームの電話は鳴りやまず
「これはヤバイ・・・」
そう思った僕は上司に相談しましたが、
「いちいち終わった人に構ってられませんね。そんなことより、どんどん新しい人を転職させていきましょうか」というスタイル。
(僕たちの仕事は、誰のためになってるんだ?)
僕は、疑問を感じ始めました。
会社のイエスマンになるくらいなら、自分のやり方でやってやる
社内では、孤独でしたが、
社外には、求職者さんと企業がいる。
その方たちのことを考えると、僕の考え方にブレはありませんでした。
僕の考え方はこう。
『別に全員を転職させる必要なんてない』
『それを利益のために強引に転職させるからクレームになるんだ』
自分の気持ちは、ハッキリした。
「お客様が喜んでくれることを重視したい」
でも大手企業相手に、一社員の意見は通用するはずもありません。
自分の考えが通用しないとわかった僕は、
「命令に従う ‘ イエスマン ’ になるくらいなら、自分のやり方でやってやる。」
そう考え、起業しようと思い立ちました。
(自分の裁量で仕事ができれば、誰にも文句を言われず、強引な転職をさせる必要もなくなる)
行動しまくった1年半後、僕は…
「求職者さんのためになるには、自分が起業すればいいんじゃないか?」
そう思い始めた僕は、起業している先輩たちを訪ねて、情報を得ることにしました。
まず、人材紹介で起業するには、資本金500万円がいること。
そして、一人でやるのはかなり大変だということ。
他にもいろいろ必要なことを教えたいただき、
「このままではダメだ」と思った僕はまず、ビジネスとは何か?ということから勉強することにしました。
起業家の元を訪ねたり、
本を読んだり、
セミナーに参加したり。
ビジネスパートナー探しのための人脈作りや、時にはサシ飲みしたりも。
どうすれば、起業できるのか?
僕はとにかく行動しました。
ビジネスの世界はそう簡単なものではないと、なんとなく分かっていたけど・・・
行動してみてハッキリ分かった。
「・・・絶対ムリ。」
いつまで経っても資本金は貯まらないし、信頼し合えるビジネスパートナーも見つからない。
気付けば1年半が経ち、僕はまだ会社員のまま。
現状は何ひとつ変わっていませんでした。
会社は辞めたいけど、起業はムリだった僕の次なる作戦
相変わらずな会社の方針に従いたくもないのに、自分には起業できる程の力もない。
(もうあきらめるしか・・・)
とにかく現状から抜け出したかった僕は、
「よし、転職しよう!」
起業をあきらめて、次に転職活動をすることにしました。
しかし、これもまた、失敗に終わる。
気が狂いそうになるほど毎日何通も届く求人募集メール。
その中から面接を受け、無事採用は頂けましたが、
・年収を下げてまで、転職するべきなのか?
・新しい環境で、本当に満足できるのか?
・今よりも確実に良くなるかなんてわからない。
散々悩んだ末、結局僕は転職する決断もできませんでした。
「オワッタ・・・」
我慢して会社に留まることを選択しましたが、僕の心は死んでいた。
「もう降格させてください。」
上司へのこの発言で、僕にやる気がないことが、とうとう会社に伝わってしまいました。
現実逃避する毎日に、突然やってきたチャンス
結果的に降格させられることはありませんでしたが、そこから上司の対応は変わり、僕は
すっかり「浮いている社員」になりました。
起業にも転職にも失敗。
行動しても行動しても変わらない状況に絶望していた僕は、帰宅後は夜中までダラダラとYouTubeを見ては現実逃避していました・・・
そして、イライラが絶えずストレス過多の毎日で、とうとう体調を壊してしまう。
「一生をこのままで終わりたくない」
でも、もう次の手がない僕は、どうしたらいいかわからなくなっていました。
そんな時、 人生を大きく変えるきっかけとなる、林さん(仮名)に出会う。
僕の最初のメンターとなった人です。
林さんは起業7年目で、コーチの仕事をしていました。
今の姿からは全然想像できませんが、林さんは会社員時代、出世することもできず、実質的には「クビ」状態で会社を辞めることになった自称『落ちこぼれ社員』だったそうです。
今では本も出版されていて、たくさんのクライアントさんを抱える林さん。
起業家って『何かスゴくて近寄りにくい』というイメージでしたが、僕より年下の林さんは威圧感というものがない。
まるで同僚と一緒に居るときのような、気さくな雰囲気をかもし出していました。
でも、どこかオーラがある。そんな人でした。
(会社員だった人が…一体何をしたらこんな風になれるんだ?)
そう思っていた僕は、林さんに現状の悩みを打ち明けると、林さんは僕に質問しました。
「山田さんって、大手企業の管理職としては、かなり高給取りですよね。僕が山田さんの立場だったら、起業していなかったかもしれないです。何がそんなに不満なんですか?」
確かに他の方と比べると、年収は悪くない方だとは思う。
「でも、この仕事をずっと続けていく事に疑問を感じていて、もうこれ以上出世したくないんです。」
そう答える僕に林さんは、『僕が出世したくない理由』を聞き、僕は最近のモヤモヤしていたことを全部話しました。
「会社なので利益第一なのはわかりますが、お客様のためになっていないと感じているんです。」
「転職なんてするんじゃなかったというクレームの電話が入るたびに、自分は何のために仕事をしているんだろう?と思います」
「僕は求職者さんに、転職できて『人生が変わりました』って喜んでほしいんです。」
「でも、会社はそこまでの面倒は見ません。」
僕の想いを一通り聞いた林さんは、さらに僕に質問をします。
「なるほど、じゃあ今の会社を辞めたいって感じですか?」
「はい」と答えた僕は、これまで行動してきたことを思い出しながら、
・求職者さんを第一に考える会社を自分で作ろうと思ったこと
・結局、失敗に終わったこと
・ビジネスできる人なんてごく一部なんだと思ったこと
・ここまで2年もかかったこと
気付けば、苦しかった日々のことを林さんに伝えていました。
そんな僕に林さんは、今後はどうしていきたいと思っているのかと聞きました。
転職も起業も無理だったし、かと言って現職に留まるのも嫌。
でも家庭があるので辞めるわけにはいかない。
「正直、この先どうすれはいいのかわからなくなっています」
と僕は答えました。
でも現状は何とかしたい。
その想いだけは変わらなかった。
八方塞がり状態の僕に林さんは、
「山田さんはお客様のために仕事がしたいんですね。 人の役に立つ仕事がしたいってことですよね?」
僕は力なく
「…はい。」と答えました。
すると林さんは、
「わかりました。もし、できるものならビジネスをやってみたいという想いがまだあるようでしたら、山田さんに向いている仕事はありますよ。」
と言ったのです。
「えっ!?なんですか?」
林さんの言葉に飛びついた僕。
「教育ビジネスです。」
林さんが答えました。
発想を変えると、好きなことがビジネスになる
驚いた僕は質問しました。
「教育・・・ってことは、僕が何かを教えるということですか?」
何が自分に向いているのかも全然想像できなかった僕の頭の中は「?」だらけ。
すると林さんは「そうですね。」と短く答えたあと、続けて質問しました。
「山田さんは、何かやりたいこととか、好きなことってありますか?趣味でもプライベートでも、なんでもOKです」
特にこれといって好きなことがない僕。
あ、でもひとつあった!
最近、現実逃避のために、スマホに穴があくほど見ている『人狼ゲーム』だ。
残業終わりに同僚たちとすることもあり、最近の中で唯一楽しいと思えることだった。
林さんは人狼ゲームの名前は知っている程度だと言っていましたが、僕が唯一の楽しみだと伝えると、こう言いました。
「だったら、人狼ゲームで稼いだらいいんですよ。」
娯楽でしかない人狼ゲームで稼ぐ??
またしても僕の頭の中に「?」が増えた。
そして驚いた。
「えぇーーーーーっ!( ゚Д゚)そんなことできるんですか!?」
面白いくらいにいい反応を見せる僕に、林さんは「可能です。」サラリと答える。
さらに、人狼ゲームで稼ぐことも、集客することもできると言われた僕は、ビックリしすぎて放心状態。
林さんは「ビジネスって何か得意な能力があるからできるというわけではないんですよ。」 と言いました。
そして、まだ頭のついていっていない僕に、
「例えば、人狼ゲームで月に3万円稼ぐ事ができたとしましょう。すると、山田さんは『好きなことをして副業で3万円稼ぐことができる方法』というのを教えることができるようになります。だって経験者であり、成功者にもなるんで。」
そう話す林さんの言葉を聞いて、
(なるほど・・・。)僕はそう思った。
林さんから教えてもらった『教育ビジネス』とはこんな感じだ。
・自分ができたことは教えられる。
・これまでにできたことも、新しくできるようになったことも、すべて教えられるようになる。
・教えられることはどんどん増えていく。
何か特別なスキルを持っていないとできないと思っていたけど、そうではないようだ。
ようは自分にも教えられることがあるということか・・・。
『教育ビジネス』ってよく分からなかったけど、林さんの話を聞いて、妙に納得した自分がいた。
ここまで腑に落ちた様子の僕に、林さんは言いました。
「例えば、好きなことをして副業で3万円稼ぎたいって方、いると思いませんか?」
お小遣いが欲しいとか、生活費の足しにしたいと思う主婦の方とか・・・?
僕は、困っている主婦ぐらいしか思いつきませんでした。
林さんは「そうですね」と言い、
「世の中には悩みを抱えている人は本当にたくさんいます。で、その悩みを解決して、もっとこんなことができたら良いのにな~って考えている人もたくさんいるんです。そんな方たちの力になれるのが教育ビジネスなんです」
さらに、
「もちろん山田さんの得意なことや、これまでの経験から、教えられることは既にたくさんお持ちです。会社で出世する方法とかもそうですよね?でも、それだけではありません。山田さんにとって一番嬉しいと感じるメリットがあるんです。なんだと思いますか?」
「え・・・なんですか?」と全然検討もつかない僕に林さんは言いました。
「お客様から感謝されるということです。」
!!( ゚Д゚)
「人の役に立ちたいと思っている山田さんなら、お客様から直接喜んでいただけるこの仕事が合ってるんじゃないかと僕は思いました。 」
林さんにそう言われた僕は、驚いて声も出ませんでした。
心のモヤモヤを吹き飛ばした、新たな希望
僕は林さんの話を聞いたとき、衝撃を受けたと同時に、2年間悩み続けていたことが 一気に解消され、「これだー!」と自分が求めていたものが明確になったのを覚えています。
僕がなぜ、会社を辞めたいのか?
僕はなぜ、起業したかったのか?
それは『人に幸せになってもらいたかったから』でした。
林さんの話で、モヤモヤしていた感情も一掃され、素直に「やってみたい」 と思えた僕。
できるかどうかはわからない。
でも「やってみたい」という気持ちの方が大きかった。
「自分で仕事ができるようになって、この現状から抜け出したい!」
会社員か、今の仕事内容(人材紹介)で起業するか、という選択肢しか無かった僕が新たな希望を見つけた瞬間だった。
飲み会に来ないレアキャラ
「現状から抜け出せるなら、やってみたい!」
心の死んでいた僕は、やる気がふつふつと湧き上がるのを感じていました。
そこからは、通勤時間や休憩時間の全てを使って学びに没頭。
僕の知らない世界がまだまだある。
だひたび誘われる「ワイワイするだけの飲み会」にも「愚痴飲み会」にも一切参加せず、帰宅後も夜遅くまで学び続けました。
おかげで、飲み会には姿を見せないレアキャラ扱いとなる。
今までは特に断る理由も無かったから我慢して行っていた飲み会だったけど、行かない理由ができて、僕的には、まぁちょうど良かった。
仕事の辛さも忘れるほど、無我夢中になれた日々
元々、ハマりだすと、とことん追求したいタイプの自分。
学生時代にのめり込んだブレイクダンスで、毎晩のように駅前で技の練習をしていたときと同じぐらい、学ぶことがとにかく楽しかった。
そして、何より、成長して変わっていく自分を感じることが、嬉しかった。
学びに没頭しているときは、会社での辛さも忘れて、無我夢中で勉強できました。
そして、心が死んでいた以前とは、うってかわって、とても充実している毎日。
希望が見えると人は夢中になって自然と行動できる。この時期のことは本当に貴重な経験でした。
今になってよくわかります。
お客様から頂いた感謝の言葉と僕の決断
そして4ヶ月後。
ついに、初めてのお客様と出会うことに。
家庭環境に悩みを抱える彼女が、セッションをするうちにだんだんと変わっていくのを実感し、
半年後、すっかり変わった彼女は、笑顔になって僕の元を去っていきました。
僕は、自分の力で仕事ができたことの喜びと、お客様に感謝される喜びを同時に味わう『最高の経験』をすることができました。
僕がこの仕事をしていて、一番嬉しいと感じることがあります。
それは、『山田さんのおかげで、自分の人生は変わりました。山田さんを選んで良かったです。』と言っていただけること。
お客様から感謝の言葉をいただいて、自分のしていることが本当に『人のために力になれている』ということを実感しました。
今でも僕は、この仕事をする上で、ここに一番の価値を感じています。
その後も、悩みを解決してお客様に喜んでいただくという経験を重ね、
「仕事をすればするほど、より多くの方が幸せになる」
そう思えた僕は、ついに会社を辞める決断をします。
会社を辞めたあとは、すっぽり抜けた勤務時間がすべて自由になりました。
自由な時間が増えたのに、年収は会社員時代を大きく上回り、労働時間も半分以下です。
家族と過ごす時間も増え、趣味や学びに充てる時間も確保でき、好きな時に、好きな人と、好きな場所で、好きなだけ仕事ができる毎日を過ごしています。
『やりたいことがない』普通の会社員だった僕が、自分らしく自由に生きる毎日を手に入れられた。
余裕がないときには全然見えなかった景色でしたが、時間にも心にも余裕ができると、人のことも大切にできるようになる。
僕が辞めたいと思っていた会社の上司が、
「会社の利益の為に動きたい」
という考えになっていたのも、その会社に育てられたという恩があったからなんだと、今となってはとてもよくわかるんです。
つまり、人それぞれ考え方が違うだけで、誰が悪いとかは無い。
会社が楽しい人は続ければいいし、そうでない人にも選択肢はある。
自分が何を大切に、何がやりたいかは全て自由でいいと僕は思っています。
『自分の好きなように自由に生きる人を増やしたい』
だから僕は、今も我慢して働いている人が、会社に頼らずに生きる力を身につけ、 自分らしく自由に生きられるようにサポートしています。
そして、これからは『自分らしく自由に生きながら、人の役に立ちたい』と考える人たちと一緒に、お互いが大切に想い合える優しい世の中を作っていきたい。
それが僕の想いです。
僕が自分らしく自由に生きる人を増やしたい理由
最後までお読み頂きありがとうございました。
ここまでお読みいただいたあなたは、おそらく『現状を変えたいと本気で思っている方』だと思います。
そんなあなただからこそ、ぜひ、参考にしてもらえたらと思って書きました。
さらに、
『自分らしく自由に生きながら、人の役に立ちたい』
という気持ちが自分の中にあるということに気づいた方もいるのではないでしょうか?
世の中には『稼ぐノウハウ』を教えてくれるところはたくさんあると思います。
そういうところで、一生懸命学んで実践すれば、稼ぐことも可能でしょう。
でも結局は、お金を稼ぎ続けることの不安や、人間関係の悩みが消えずに、悩み続けているという方たちを何人も目の当たりにしてきました。
だから僕は、その悩みを根本から解決して、自分の気持ちに反してやりたくないことはやらず、『自分らしく自由に生きられる人を増やしていきたい』と本気で思っています。
そのために一人一人が、まずは自分を大切にし、本当の意味で人を大切にすることができるようになれば、お互いを想い合える優しい世の中になっていくと思うんです。
あなたは、そんな世の中に興味ありませんか?
少しでも興味のある場合は、感想やコメント頂けると嬉しいです(^^)v
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